COLUMN

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2023.05.23

ジュエリーの造形美

約2年半前、私たちがMINGをスタートする少し前のこと、永島義教さんのテーブルウェアをお取り扱いしたいという熱い思いを持って、東京都昭島にある工房へ初めてお邪魔した。当時私たちはまだお店もスタートしていなく、オンラインショップやインスタグラムも勿論まだできておらず、名刺すらできていなかった。唯一あるのはお取り扱いしたいという強い思いだけ。そんな何も始まっていない状態の私たちを永島さんは快く受け入れてくれた。道中、当然のごとく私たちは若干緊張していて、一体どんな方が作っているのだろう?とワクワクとソワソワした心持ちで工房に向かっていたのだった。

バスを降り、キョロキョロしながら歩いていると事前に聞いていた工房の特徴の建物を発見。中からは作業の音が聞こえていた。間違いなくここだ! 恐る恐る”こんにちは〜”と中を覗くと、永島さんであろう男性が出迎えてくれた。言うまでもなくその方が永島義教さんで、私たちを工房の中に迎え入れて下さった。

 

そこから改めて自分たちの思いや、永島さんのカトラリーについてや、色んなことを話し、図々しくも制作風景まで見せていただいた。私たちは今まで本当に洋服のことしかしてこなかったので、こういう工房に足を踏み入れたこともなかったし、間近でアルミ板を木槌で何度も何度も力強く叩いてかたちを作っていく作業を目の当たりにして、単純にとても感動した。ものづくりに向き合う職人さんを初めて間近で見て感じて、自分たちはこういう方の作り出したものを丁寧に伝えていかなければ、と改めて思った。

洋服、テーブルウェアー、陶器、どれも同じように自分たちの熱い思いを持ってこれから提案していくんだ!ととてもワクワクした瞬間だったので、その時の工房の風景や大きな音、周りの景色は、今でもとても記憶に残っている。

制作風景を見せていただいてから、永島さんが”今試行錯誤中なんですが”とあるものを見せてくれた。それがジュエリーだったのです。まだ完成形ではない、とのことで理想的なジュエリーについて色々な話を聞いて、これから永島さんがどんなジュエリーを作り出すのかが楽しみでならなくなった。

 

それから時が過ぎ、ついに永島さんのシルバージュエリーが完成したのだ。

 

先日、久しぶりに永島さんの工房を訪ね、早速ジュエリーを見せていただいた。個人的には「!!!」と一目惚れをするほど気に入ってしまった。大ぶりでインパクトはあるもののつけてみるとそのボリュームや立体感がなんとも言えない。型数はそこまで多くはないものの、それぞれに魅力があって、美しくて立体的。どの角度から見ても美しくて、ジュエリーだけども造形物としての魅力も感じた。

この約2年で、私たちの暮らしにはすっかり永島さんのカトラリーやプレートが欠かせなくなった。まさに日々の道具だ。見た目のかっこよさ、美しさはもちろんだが、永島さんのカトラリーは使い心地にもこだわって作られているので、使いやすくて気にせずに使えるし、使えば使うほど味わいも増す。使えればなんでも良いという人もいるかもしれないけど、私はどうせ毎日使うものならば気に入ったものを使いたいし、カトラリーが使えば使うほど味わいを増すなんて正直今まで考えたこともなかった。割れないし何かない限り買い替えることも無さそうなので、こういうテーブルウェアーこそ数たくさん持っておくのではなく、気に入ったものを長く使いたいし、長く使えるものなのだと実感した。

 

私は、そんなものづくりを真摯に行う永島さんが作り出すジュエリーを、身につけたいと思った。

永島義教さんが作り出したジュエリーには、造形美を感じる。立体的で、造形物としてもとても美しい。

 

鍛造作家が作るシルバージュエリー。
アイテムとしては、リング、ピアス、イヤリング、それから天然石の1点もの。
5月26日(金)〜28日(日)で初お披露目です。

 

次回のコラムでは一部ラインナップをご紹介しますので楽しみにしていただけたら嬉しいです。

Yoshinori Nagashima
Jewelry Order Fair
5.26(fri)-28(sun)
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