多分初めて自分で食器を選んで買ったのは、一人暮らしを始めた18歳の時。それまではとにかく洋服を買う日々だったのだが、たまに立ち寄る雑貨店で食器やコップをたまに買ったりもした。そして卒業旅行で沖縄へ行った時、自分と家族のお土産に国際通りで陶器のコーヒーカップをいくつか買った。それがはじめて自分で買った陶器だと思う。それからたまにお店で見かける器があの時買った沖縄のやちむんだということを知って、色々と器を買うようになった。つるんと綺麗な食器より、手触りがざらざらと土っぽい感じだったり、釉薬が溜まった綺麗な深い色の器に惹かれて、少しずつ買い足すのがご褒美みたいで楽しくて、食器を買い足すと作り慣れたいつものなんてことない料理も代わり映えがして嬉しいものだということを知った。
でもなんだか最近、無地の白い器に惹かれることが増えた。気づけば日々の食卓で白い食器の出番ばかりが増えている。白は白でも、真っ白の磁器、いろんな色が混じり合った白のざらっとした陶器、アンティークの柔らかい白、それぞれに魅力があって何枚も何枚も集めたいと思ってしまう。一見同じように見えるかもしれないけど、どれも全然違う。その時の気分や料理によって日々選んで使っている。



自宅の畑で採れた野菜だったり、市場で買った鮮魚、採りに行った山菜やキノコ、それらは素材そのままシンプルに食べるのが最高に美味しいので、自ずと食べる食事もシンプルなものが増える。焼いただけ、切っただけの料理も、綺麗な白い食器に盛ると彩りが綺麗に映えて嬉しくなる。
特に手に取る頻度が高いのが、アンティークのシンプルな白いリム皿と、十場あすかさんの深さのあるリム皿。やっぱり機械的につくられたものではなくてひとつひとつ表情があるうつわは愛着が湧く。きっとそのうつわを選んだ時の光景や選んだ時間も愛着の湧く要素になっているのだろう。
100年以上前のアンティークの食器も、作家さんが一点づつ作陶する食器も、全く同じものには巡り合えることは無い。だからこそ個人的にはパッと見た時の何となく惹かれたものを選ぶようにしていて、考えて考えて買うというよりはかなり直感的な選び方。頭でっかちにならずにその時の感覚でものを選ぶ、選択する、ということはその時の自分を映し出すようで楽しくもあります。
料理の彩りの映えるシンプルな白い食器。MINGでも常に色んな方に手に取っていただけるようにラインナップしていたいと思っています。MINGの洋服のように、日々の定番の器として使ってもらえるような懐の深い食器。これからの入荷も楽しみにしていただきたいです。
先日お客さんにお土産でいただいた濃厚なチーズケーキとコーヒーでちょっと一息つく時間。十場あすかさんのリム皿がなんともピッタリで我が家にもまた白いお皿が仲間入りしたのでした。うつわ選びはやっぱりとても楽しい。
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十場あすか
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