COLUMN

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2026.08.26

Foul Weather Parka(悪天候のパーカー)

クーラーの効いた部屋にいると忘れてしまうけどもう8月も後半、そろそろ上着が必要な季節だ。昔から私たちはレジャーやイベント事にはだいたい雨が降る(笑)、今やはじめから雨が降ることを想定して準備をするのだが、私たちにとって雨や雪の日に着られるアウターは欠かすことのできない道具のひとつ。悪天候を楽しめるかどうかは『どういう装備をするか』が重要になる。洋服を作っている私たちにとって雨や雪の降る時こそ最大のフィールドテスト日和なのだ。雨や寒さをどう凌ぐのか、寒くても快適に過ごすためにはどんな素材でどういう機能があったら心地よいだろうか。雨が降っても、雪が降っても、風が強くても、雪かきで汗をかいても、色々なシーンで快適に過ごせるような洋服をつくり、それを実際に纏って生活するのはとても楽しい。

北海道で暮らす私たちが考える  ”北海道の暮らしに適したアウター” をつくりたいと様々な試行錯誤を重ねて完成した 【Foul Weather Parka】その名も悪天候の日のパーカー。このアウターを語る上で欠かすことのできないポイント「生地について」「デザイン・機能について」をそれぞれご紹介していきたいと思う。

 

 

●生地について

 

Foul Weather Parka に使用しているのは”Ventile Cloth”。このベンタイルクロスとは、第二次世界大戦前後イギリスで開発された高密度コットン生地のこと。海に墜落・不時着したパイロットを低体温症から救うためにと開発されたこの生地は、ゴアテックスのように薄いフィルムを貼っているのではなく、世界でも最長レベルの綿繊維を使用し高密度に織り上げている。人工の防水性ではなく、高密度に織ることで雨風を通しにくく、水滴を垂らしても染み込まない。生地が濡れることで繊維が水を吸って膨張し、糸と糸の隙間が狭くなることでさらに水を通しにくくなる。という発想で生まれた特殊な生地がこのベンタイルだ。

防水性・防風性・そしてそれだけではなく通気性にも大変優れている。化学繊維とは違い、コットン100%なので蒸れにくく快適な着心地。素材感も柔らかくて普段は一般的な綿の洋服と近いのに、いざ水に濡れると本領を発揮する、なんとも機能的な生地。

軍用だけでなくその後は1953年のエベレスト初登頂や南極探検隊などでも広く使われるようになっていったそうで、色々と調べているとベンタイルの歴史はとても興味深い。南極などの乾いた極寒の環境下では雨よりも『風』が危険だったのだそう。ベンタイルは防水という面だけで使われていたのではなく、まずはウールで保温をし、防風性・透湿性に優れるベンタイルで風は遮断し、汗や湿気は逃す、というために取り入れられたのだとか。さらにベンタイルはコットンなので着込む程に生地の表情が変化する。これもベンタイルの魅力だと思う。

機能的だけど現代のアウトドアウエアに寄りすぎていないクラシックなアイテムに最適なのがこのベンタイル生地だと私たちは考えた。そんなベンタイルを2重にすることで寒い季節でも取り入れられる安心感と防水・防風性もさらにアップ。実際にわたしたちは雨の中、約1時間これを着て散歩に出かけ日々テストを重ねている。

 

 

 

●デザイン・機能性について

最大の特徴は折りたたみ式のフード。見せかけだけのデザインではなくしっかりと雨を防げるように大きめに設定している。フードをしっかり出して、チンストラップを留め、コードを絞ってウッドボタンをスライド。そうするとすっぽり頭が覆われる。(MINGのDuckbill Capを被ればより完璧になる)フードが不要な時は襟元に綺麗に折りたたんで収納。この仕様は何度もサンプル修正をし、とても綺麗に・なおかつ簡単に収まるようになっているので面倒だ・不器用だという方でも心配無用!

背中の大きなプリーツを開くと、リュックを背負ったままでも着用が可能。通勤でパソコンの入ったリュックが濡れるの嫌だな…、旅行中急な雨で着替えが濡れるの嫌だな…と何度も思いましたが、リュックを背負った上からアウターを着れば問題解決。他にも雨の日の自転車、雨の日の犬の散歩、小さなお子さんを前に抱えて歩くときなど、傘を差しにくい様々なシーンでもこの仕様は重宝するはず。

顔や首に直接触れる襟やチンストラップの裏、寒い日につい手を入れたくなるハンドウォームポケットの中には、英b.moss社の極上のモールスキン生地を使用。肌あたりがふわふわでとても心地よいこのモールスキンは、触れれば必ずやその良さを感じていただけるはず。かなりの数の生地を取り寄せて吟味しましたが、やはりこの英b.moss社のモールスキンは素材感も発色もとても素晴らしくて、贅沢だとは思いつつもこの生地を使用することに。「妥協せずこの生地にしてやっぱり良かった!」と着る度に思う。

ネイビー・オリーブ・ブラックそれぞれ異なる雰囲気のウッドのボタンも厳選を重ねました。他にも両サイドのパッチポケットは雨が入らないように工夫。(このさりげない仕様は店頭でご覧ください)

 

 

●カラーについて

 

表地は、Navy、Olive、新たに今年はBlackもラインナップに追加。裏地はそれぞれSky BlueとPale Pink。同色のベーシックなカラーリングも良いですがMINGではこのプレーンすぎない色づかいがポイントで、せっかくならばこの綺麗な配色を楽しんでほしい。表地も裏地もベンタイル。特に裏地に使用したSky BlueとPale Pinkは絶妙な発色で私たちもすごく気に入っている。

私たちも千歳に移ってから、札幌の中心街に暮らしていた時とはガラッと暮らし方が変わり、気がつけば移動は車が中心となり、お出かけ着(街着)というよりもデイリーに使いやすい日常着を着る機会が圧倒的に多くなった。庭作業や犬の散歩や外作業で洋服が汚れることも多くなった。日々のスーパーへの買い出し、通勤、雪かき、近くでちょっとしたお食事、たまのお出かけ。雨でも傘をささずに楽に出歩いてしまうように。

どんなシーンにも馴染む万能で機能的なアウター。玄関のコートフックにかけておいて、外出時に何も考えずに手に取って着られるアウター。そんな機能的な道具でいて、郊外でも都会でもどんなシーンでも着られる1着こそ、私たちが考える『北海道の暮らしに適したアウター』なのです。

備えあれば憂いなし!優れた道具があれば雨でも雪でも快適だ!

 

MING / Foul Weather Parka
https://minghokkaido.thebase.in/items/154750492

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