COLUMN

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2021.06.18

うつわについて

我が家の出番が多いうつわを今一度見返してみた。自分にとってうつわとは?そんなことを改めて考えてみました。私自身、うつわが好きになったのはきっと母親の影響だと思う。昔から母はうつわが好きで、食器棚にたんまり食器が収納されていたし、今思い返してみると毎日食卓がなんだか華やかで目でも美味しい食事だったのです。高校を卒業して一人暮らしを始める時、わたしは実家のたんまりある器の中からいくつか素敵な器を持たせてもらった。お恥ずかしながら当時家事をほとんどした事のなかった私は、もちろん料理もほとんどしたことがなく、一人暮らしを始めて節約飯のようなものを作るようになったのだけど、不思議と素敵な器で食べる食事は、なんてことない料理も美味しく感じられたのだ。

専門学校の卒業旅行で沖縄に行った時に、私はシーサーでもなくちんすこうでもなく、店先にあった、母が好きそうな、実家にありそうな?焼物にすごく惹かれて何個か買って持ち帰った。割れないように大事に大事に持って帰り、当時私は大阪に住んでいたので、札幌の実家に帰省する時にもまた大事に大事にそれらを持って帰ったのです。思い返してみると初めて自分でお気に入りの”陶器”を購入したのはその時で、当時は知らなかったけどその時に買ったのがこのやちむんのカップ。ある日ヒビが入ってしまったけれど、金継ぎをして今でも大事に使っています。他にもいくつか買ったやちむんも、もちろん今でも日常で活躍しています。

食事を作るのは毎日の事なので、気分が乗ってウキウキで作ることもあれば、どうしようもないくらい全然乗らないこともありますが笑、食事は生活に絶対に欠かせないし、一番大切な時間だと思います。味だけでなく目で見て美味しい食事は、日々の暮らしを豊かにすると思うし、だからこそうつわが持つ力はとっても大きい!気に入ったうつわがあると食卓が華やかになるし、何より食事がもっと楽しくなる感じがします。

うつわを選ぶときは一目惚れでコレだ!と感覚で選ぶ事が多くて、それからせっかく買うのだから大切に取っておくんじゃなくて沢山使いたいので、日々実用的に使えるというのも大事だと思っています。それに大皿料理が多いのでドサっと盛り付けられるような器とか、でも何よりも目で見て嬉しくなるような心惹かれる何かを感じるうつわに出会ったときは、とりあえず用途は考えず買う!ということにしています。あとは小皿も好きでついおまけみたいに買ってしまう。小さくて何に使うんだ?みたいな小さすぎる豆皿とかもつい可愛くて買ってしまったり。

今まで身近に器を見られる場所がなかなか無かったので、都内に行った時にお店を探したりして少しずつ買い足していました。だから自分たちでお店を始める時には、自分たちが心惹かれるうつわを展開したいと思っていて、うつわの持つ魅力を、気に入ったうつわのある豊かな暮らしを、提案したいと思っていました。

我が家では今年から野菜作りを始めたので、庭で採れた野菜を、味付けも調理法も最大限シンプルに、お気に入りの器で食べるというのが、今からとても楽しみにしているのです。そんな事ってとっても豊かだなぁと思うのです。

自分のうつわへの思いを書いてみると意外に長くなってしまいましたが、次回は岩谷とバトンタッチするので飽きずに見ていただけると嬉しいです。笑

徳永

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